ヘレネス(ギリシャ)神話、ローマ神話の水の魔物。湖や小川、沼に住み、人間を憎んでいて、人の声を真似する能力を使い、
旅人などを騙して水中に引きずり込み溺死させる。
あるいはリムナイ LIMNÆ (複数形リムネアス 英語 LIMNEAD)は沼地の守護霊のニンフ。
ギリシャ語limneは沼、水溜まりなどの意味。ラテン語limus(リムス)は泥、スライム等の意味。
英語スライムslimeの語源と若干関係があるようだ。
相手が近づいてくると、その人が一番大事に思っている人の声をまねて助けを求め、相手が水際まで 来たとたんに襲いかかる。
誰かの声をまねして化かす、襲うというのは民話などの魔物の常套手段といえるかもしれない。
水のニンフはまとめて「ナイアデス」と呼ばれる。(海のニンフはネレイデス)
余談だが日本のマンガ・アニメ作品『聖闘士星矢』における海将軍の一人「リュムナデスのカーサ」
がよく知られる。伝承の内容をよく表したキャラクターになっている。
転スラの「リムル」とラテン語の「リムス」(スライム)と、言葉が似ている件。
参考資料
・
ギリシア神話小事典 (B・エヴスリン:著 現代教養文庫 1000)
・
世界の妖精・妖怪事典 (シリーズ・ファンタジー百科)
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary